◆英米文化学会 第141回例会のお知らせ (例会担当理事: 河内裕二) 日時:平成25年6月8日(土)午後3時00分〜6時00分 午後2時30分受付開始 場所:日本大学歯学部4号館地下1階セミナー室 (JR 御茶ノ水、営団千代田線新御茶ノ水、都営新宿線小川町他下車) 懇親会:会場:日本大学歯学部3号館地下ラウンジ 時間:午後6時〜8時 懇親会のみの参加も歓迎いたします。 会費:1,500円 開会挨拶 英米文化学会会長 小野昌 (城西大学) (3:00−) 研究発表 1. グーグルドライブ:オンラインテスト作成と採点の可能性 (3:10−3:50) 発表 田嶋倫雄 (日本大学) 司会 大東真理 (拓殖大学) 2. Identity as an Item of Vocabulary for Henry James (3:50−4:30) 発表 Ravi Maharjan (大東文化大学大学院) 司会 北林光 (大東文化大学) 休憩(4:30−4:40) 3. Imaginative Truth ― Eglwys-fach時代のR.S.トマス、逆説・矛盾を抱え込んだ詩人として (4:40−5:20) 発表 永田喜文 (明星大学) 司会 菅野智城 (法政大学) 閉会挨拶 英米文化学会副会長 大東俊一 (人間総合科学大学) (5:20−) 臨時総会 (5:30−5:50)案内マップ 日本大学歯学部HP
研究発表抄録 1. グーグルドライブ:オンラインテスト作成と採点の可能性 田嶋倫雄 (日本大学) " インターネット利用が増加している昨今、教育現場ではe-ラーニングが徐々に普及し てきている。しかし、学習支援程度に留まっており、アンケートや試験の作成を教員が 個人レベルで実施することはまだ浸透していないように思われる。インターネット上で 利用できるグーグルドライブの内、フォームとスプレッドシートの機能はそれを容易な ものとしてくれる。フォームでは、オンライン上で問題形式の入力フォーム作成が可能 であり、スプレッドシートでは、回答の集計や採点ができる。本発表では、この入力 フォーム作成方法と採点方法を、二段階に分け紹介する。さらに回答送信者からの任意 のフィードバックを基にオンライン試験の可能性と限界を考察する。 注: サンプルフォームの閲覧希望者は、スマートフォンやタブレットPCなどをご用意 下さい。会場でのwifi接続は登録しているデバイスのみ可ですので、各自携帯データ 通信端末などの用意を願います。 " 2. Identity as an Item of Vocabulary for Henry James Ravi Maharjan (大東文化大学大学院) In discussing "identity" in Henry James as an idea, it would seem that, firstly, one should attempt to discuss what this word meant to Henry James as a vocabulary item, as the term ""identity"", need not have been the same for him as what scholars today would see as belonging to that concept. The goal of this presentation is, therefore, to explore what Henry James, himself, meant when he used the word "identity." Many writers have, of course, dealt with identity in Henry James; but, as an idea, it may be seen as differing according to perspective. This is, perhaps, most clearly seen in the case of his description of Americans versus Europeans, where Americans are often portrayed as being more innocent and somehow better. What will be dealt with will be the semantics of the word as a word for Henry James. Discussion will also examine if "identity" retained the same range of meaning for Henry James throughout his life and, if identity did not keep the same range of meaning, when, for Henry James, will semantic use have changed. In order to do so, all appearances of "identity" in the novels of Henry James will be examined. The expectation, however, is that meaning of identity as a vocabulary item for Henry James will not show the same breadth as the ideas now covered by that term would suggest. 3. Imaginative Truth ― Eglwys-fach時代のR.S.トマス、逆説・矛盾を抱え込んだ詩人として 永田喜文 (明星大学) 牧師/詩人のR.S.トマス(Ronald Stuart Thomas, 1913-2000)にとってエグルウィス ・ヴァク(Eglwys-fach)教区は、宗教が失われた過酷かつ不条理な現実の現われとして映るが、 同時に己の信仰心が試される場所でもあった。その現実を前に様々な疑問を呈し、トマスは 真実を求める。ついには詩「教会にて」(‘In Church’)でトマスは、神の存在にも関わる 疑問を祭壇の「主不在の十字架」(untenanted cross)を前に問う。この十字架に主がいない のは、主が十字架から降ろされ、復活に備えている故と解釈が出来、従って「主の不在」が「主 の存在」を証明するとの逆説を生む。この理論は神の存在にも適応できる。その神の領域に 人が到達できるのは「想像上の真実」を通じてであり、一方で神は自然を通じ人に触れると いう、正教とは矛盾する説にトマスは達する。これら逆説的な思想は、過酷な現実とトマスの 信仰の強さの双方が肯定されることで生まれたことを考察する。
*例会会場(日本大学歯学部) 例会は4号館地下・懇親会は斜向かいの3号館地下です。 (JR 御茶ノ水、営団千代田線新御茶ノ水、都営新宿線小川町他下車)
連絡先 例会担当理事 河内裕二 YujiKawauchi(at)ses-online.jp